アグネスタキオン産駒はやはり早熟? ~宝塚記念

2009年の宝塚記念は、2番人気のドリームジャーニーが鮮やかに差しきって、自身2勝目のG1制覇となりました。
4コーナーでの手ごたえは抜群で、その内のディープスカイがもがくのを尻目に、鋭い末脚を繰り出して、前を行くサクラメガワンダーをあっさりととらえ、最後はおさえる余裕さえありました。これぞステイゴールドの晩成の血のなせる業でしょうか。もっともドリームジャーニー自身は、朝日杯FSを勝っているので、決して晩成とはいえませんが。
毎年重賞は勝っているものの、G1はなかなか縁が無かったのですが、今回は今までのうっぷんを晴らすような、見事な勝利でした。おめでとうございます。

対する1番人気のディープスカイですが、最終的に1.6倍という支持を得たものの、4コーナーから直線に向いての行きっぷりが悪く、それでも最後は差を詰めてきましたが、1 3/4馬身+クビ差の3着に終わりました。
今回は先週亡くなった父アグネスタキオンの弔い合戦的なニュアンスもあり、かなりのプレッシャーがあったと思います。しかし調教もすばらしく、体もきっちり絞って、パドックの様子もなかなかよかったので期待したのですが、意外と伸び切れませんでした。

アグネスタキオン産駒といえば、3歳重賞では活躍するものの、特に牡馬は古馬になると尻すぼみになる馬が多く、一時は早熟説がささやかれました。一応牝馬はダイワスカーレットが4歳暮れの有馬記念を制し、マイネカンナ(マイネルキッツの妹)が福島牝馬Sを勝っているものの、牡馬は4歳2月の京都記念を勝ったアドマイヤオーラが、唯一の古馬での重賞勝利となっているのです。

今回ディープスカイが早熟説を一掃することを期待されていたのですが、残念ながら早熟説に根拠を与えるような結果になってしまいました。
確かに安田記念はウオッカが強かったとはいえ、並ぶまもなくあっさりと交わされたのにはすこし不安を感じてはいたのですが・・・。

これで古馬の中距離路線は、ますます混沌としてきました。ただでさえ層が薄いのに、ウオッカに次ぐ馬が見えてきません。秋のG1はどうなるのか。3歳や夏の上がり馬が出てくるのか。悩みながらも、楽しみに待ちたいと思います。

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